「抗体があれば病気を防げる(ワクチンの鍵穴理論)」はデタラメ。~インフルエンザ抗体の測定方法と母里啓子とその闇について~

前回の記事では、予防接種後に抗体が重要視されず、抗体があっても病気を防ぐことができないという話をしました。

「抗体」の真実。

今回の記事は前回の続きになります。

病院では毎年、職員に対してインフルエンザの予防接種が半強制的に行われています。

同意書や署名も何もなしに、予防接種を強制で接種させている病院もあります。

ですが、これもまた抗体価の測定はされません。

職員の抗体価が把握されていれば、「インフルエンザの患者もしくは疑われる患者はできる限り「抗体価陽性」の職員が対処する」という対策を取ることができます。

また、毎年抗体がつきにくい看護師はインフルエンザの患者に接する機会を減らすために、「外科系」の病棟または外来に多く配置させるなどの対策を取ることができます。

これらによって、毎年院内で流行するインフルエンザを少しでも食い止めることができると考えます。

ですが、病院で実施されている感染対策はインフルエンザワクチンの接種と手洗いうがい程度のものです。

感染対策は世の中と変わりません。

「抗体価」はインフルエンザになるかならないか(有効率60%)の重要な指標にも関わらず、病院の職員であっても「抗体価」は測定されません。

「抗体価」を調べることは難しいのでしょうか。

一般的に免疫を測定する(抗体を調べる)際はELISA(エライサ)を使用します。


ーーーーーーーーーーー 「ウィキペディア ELISA 」より転載
ELISA (Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay) は、試料中に含まれる抗体あるいは抗原の濃度を検出・定量する際に用いられる方法。「酵素結合免疫吸着法」などの訳語があるが定訳はなく、一般に、エライサあるいはエライザと呼ばれる。
生体試料中には、種々雑多なタンパク質が存在するが、特定のタンパク質を検出・定量するには、特に他のタンパク質と比べて微量にしか存在しない場合は、特異性の高さ(夾雑物からどれだけ正確に区別できるか)と定量性の良さ(微量であっても検出できる、あるいは低濃度における再現性の良さ)が求められる。ELISAは特異性の高い抗原抗体反応を利用し、酵素反応に基づく発色・発光をシグナルに用いることで上記の条件をクリアしている。ELISAは、同様の原理に基づく放射免疫測定(ラジオイムノアッセイ、RIA)と比べて、放射性物質を用いないため安全性が高く、安価で簡便であるため、現在微量タンパク質や感染微生物抗原の検出・定量に広く用いられている。
ーーーーーーーーーーー転載ここまで

ーーーーーーーーーーーーーー「免疫測定方法 紹介」より転載
免疫測定法の歴史は1959 年に幕を開けた*1.バーソン(Solomon Aaron Berson,1918─1972)とヤロー(Rosalyn Sussman Yalow,1921─2011)が,放射性ヨウ素で標識した抗原(インスリン)と抗体(抗インスリン抗体)との抗原抗体反応を利用したインスリンの超微量定量法,ラジオイムノアッセイ(radioimmunoassay:RIA)を発表したのである.ペプチドホルモンのように,体液中濃度が極めて低いうえ水溶性が大きく,単離精製と濃縮が困難で,化学的・物理的な分析法では太刀打ちできない物質の測定を可能とする革命的な分析法であった.本法は直ちに医学の進歩に大きく貢献した.特に内分泌学の急速な発展は,本法の出現を抜きに語ることはできない.この業績「ラジオイムノアッセイ法の開発」によりヤローは,1977 年,ノーベル生理学・医学賞受賞の栄に輝いた.
その後,RIA の原理を基盤としつつ,一層の高感度化,あるいは簡便性と汎用性の向上を指向した様々な変法・改良法が,1970~1980 年代にかけて次々と開発された.標識抗体を用いるサンドイッチ型の免疫測定法,酵素免疫測定法(enzyme immunoassay:EIA)に代表される非放射性の測定法,B/F 分離操作が不要なホモジニアス(均一系)アッセイ,そして,現在,「免疫測定法の代名詞」と言えるほどに普及しているELISA(enzyme-linked immunosorbent assay:固定化抗原や固定化抗体を利用したEIA)などである.
ーーーーーーーーーーーーーーーー転載ここまで

ELISA(エライサ)は「免疫測定法の代名詞」と言えるほど普及しています。

ではインフルエンザ抗体を調べる際、ELISA(エライサ)を使用されているのでしょうか。

どうやらインフルエンザウイルスの抗体をを調べる際にはELISA(エライサ)は使用されていません。

以下の表にもELISA(エライサ)の検査項目にはインフルエンザ抗体はありません。

感染症検査の主な測定原理 より


一般的にインフルエンザ抗体は赤血球凝集抑制反応(HI法)で調べられています。
インフルエンザ抗体価調査の結果と考察

成 人 にお ける不 活 化 イ ン フル エ ンザ ワ クチ ン1回 接 種 法 の有効 性 につ いて

インフルエンザ抗体保有状況 -2018年度速報第1報


赤血球凝集抑制反応(HI法)の説明は以下になります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー「ウイルス測定法」より転載
 感染症の血清診断の基本は、急性期と回復期(発症ほぼ2週間後)の患者ペア血清での抗体価の同時測定により、抗体価の有意な上昇(通常4倍以上)をもって行われる。HI法は、赤血球凝集素に抗体が付着すると赤
血球凝集が起こらなくなることを利用した抗体測定法である。赤血球凝集能をもつウイルスにのみ適応できる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー転載ここまで

赤血球凝集抑制反応(HI法)は急性期と回復期(発症ほぼ2週間後)やワクチンの接種前と接種後の2回採血をしなければなりません。赤血球凝集抑制反応(HI法)の欠点と言えます。

なので、採血を何度もしなければならない、という理由などで実際の臨床現場ではインフルエンザウイルスに対する「抗体価」を調べないのでしょう。

まあ、本気で病院内のインフルエンザ流行を食い止めようとするなら、赤血球凝集抑制反応(HI法)を使ってでも抗体を調べると思いますが…。

抗体があっても病気を防ぐことができないので、本気で対策が取れないのでしょう。

本気で対策をとると、抗体があっても病気を防げないことがばれるからです。


そして、話は変わるかもしれませんが、インフルエンザワクチンに効果がないと言っているのが、ワクチン反対派の教祖的な存在である「母里啓子(もりひろこ)」です。

この人は国立公衆衛生院疫学部感染症室長という経歴を持ちながら、ワクチン反対派になった人です。

そして。実はこの「母里啓子(もりひろこ)」はワクチンの情報をコントロールするトップクラスの工作員ではないかと疑っています。

その根拠はいずれまた別の記事で詳しく話していきたいと思っています。

今回は、インフルエンザウイルスの抗体の測定方法と「母里啓子」に的を当ててお話します。

先ほども話ましたように、抗体の一般的な測定方法はELISA(エライサ)が使用されます。

安全性が高く、安価で簡便だからです。

ですが、ELISA(エライサ)のウィキペディアの記事には抗原や抗体を調べることができると書かれているのに、インフルエンザウイルスの抗体を調べることができないようです。

なので、インフルエンザウイルスの抗体を調べる際は簡便性に欠けた赤血球凝集抑制反応(HI法)が用いられています。

インフルエンザウイルスにはELISA(エライサ)が使用できない特別な理由があるのでしょうか。

一応、ELISA(エライサ)の原理を利用してインフルエンザウイルスの抗原は調べることができます。

インフルエンザウイルスの診断に欠かすことができない迅速診断キットはELISA(エライサ)の原理が用いられています。

ーーーーーーーーーーー「ELAISAを用いたA型インフルエンザウイルス迅速診断キットの検討」より転載
zyme-linked Immunosorbent Assay(ELISA)を用いたインフルエンザウイルス抗原検査キットであるDirectigen Flu A(Becton Dickinson,USA)について各種試験を行ない、インフルエンザの診断への有用性の検討を行った。
ーーーーーーーーーーーー転載ここまで

ちなみに、インフルエンザ抗原迅速診断キットは2000 年の発売より臨床現場で使用されるようになりました。(こちらより)

ですが、未だにインフルエンザウイルスの抗体測定方法は赤血球凝集抑制反応(HI法)のままです。

赤血球凝集抑制反応(HI法)は1989年に導入され、B型肝炎ウイルス抗体などの測定方法は進化し、変化しています。

輸血の歴史


なのに、インフルエンザウイルスの抗体の測定方法が未だに赤血球凝集抑制反応(HI法)なのが不思議で仕方ありません。

なぜELISA(エライサ)でインフルエンザ抗体だけが調べられないのか。

広く普及したELISA(エライサ)で簡単にインフルエンザウイルスの抗体を調べられると困る人がいると考えざるを得ません。

もちろん、困る人の中にワクチン推進派がいるのですが、意外にも「母里啓子」もその内の一人になります。

「母里啓子」は、インフルエンザウイルスは変異しやすいく、抗体と抗原(インフルエンザウイルス)が一致しないから効かない、ということを話しています。

現実に、インフルエンザワクチンに効果がないのですから、一見すると信憑性があるように思います。

しかし、以前記事に書いたように、変異しやすいからワクチンの効果がないという理論は天然痘とインフルエンザにしか当てはまりません。

ワクチンの矛盾。~ウイルスの変異について~

「母里啓子」の本を読んだりyoutubeを見ても、論拠が不十分で本当に納得できるものではありません。

実際にワクチンの研究を何十年と研究してしてる人の話だと到底思えません。

このような内容でよく人前で堂々とインフルエンザワクチンに効果がないと言えるな、というのが私の正直な感想です。

でも、おそらく「母里啓子」はワクチンの情報をコントロールする工作員ですから、人々が本当に納得できないように話をするのが仕事になります。

ワクチン推進派と反対派の話を水掛け論にして、複雑で明確な答えがないようにするのが仕事になります。

ワクチンの副作用で苦しむ人のガス抜きの役割も果たしていると思います。

「抗原と抗体が一致すれば、病気を防くことができる」という嘘は付き続けて、その他の情報はおよそ(現段階ではどれだけ嘘をついているのかわからない)本当の情報を流すというのが彼女の工作員としてのポジションになっています。

インフルエンザの有効率はおよそ60%であると世間一般に言われています。

インフルエンザ以外のワクチンで防げるとされるウイルスではそもそも罹患数が少ないです。

なので、抗体があるから防げているのかさえ分からない状況です。

罹患数が比較的多いB型肝炎でも「キャリア」「潜伏期間」などの話が出てきて、抗体があるからB型肝炎を防げているのか正直まったくわかりません。

潜伏期間の間になぜ抗体が作られないのか不思議です。

ウイルスが潜伏するということは微量であるけれでも、または人体に影響を及ぼしていないけれども、ウイルスが体にあるとういうことですよね。

ウイルスが体にあれば、それを排除する機能が働きますし、抗体が産生されるはずです。

潜伏期間に抗体が産生されなければ、そもそもワクチンで微量のウイルスを投与しても、抗体が産生されないということになってしまいます。

話を元に戻します。

繰り返しになりますが、インフルエンザ以外のワクチンで防げるとされるウイルスはそもそも罹患数が少なく、抗体があるから防げているのかさえ分からない状況です。

言い方を換えれば、インフルエンザは罹患数が多いので、インフルエンザの抗体が病気を防ぐこと(有効率60%)ができるのか調べることができます。

インフルエンザワクチンに効果があることを全国の病院やアンケート(詳しくはこちら)で証明できれば、「母里啓子」は嘘をついていたということになって、総スカンを食らいます。

ですが、彼女はそのようにならないことが分かっています。

だから、論拠が不十分であるにも関わらず、堂々と「インフルエンザワクチンに効果ない」と言えるのです。

「母里啓子」はインフルエンザの抗体だけ簡単に調べられないことを言いませんが、知っています。

「抗体があれば病気を防げる」という説が常識になっていますが、これすらもインチキだ、とバレてはいけないからです。


これに関しては、いずれまた「母里啓子」に焦点を当てて、記事を書きたいと思っています。