現代ではワクチンの効果について疑問視される声が多くなっています。
ワクチンの歴史を見ると昔からワクチンに反対していた人は少なからずいたのですが、インターネットの普及により「ワクチン反対派」の数はさらに多くなっていると思っています。
「ワクチンは有害でしかない」と言って、予防接種を受けない人はたくさんいます。
でも、本当にそれが正しいのでしょうか。
自分の脳に間違った考えや認識があると、当然間違った行動をします。ここでいう間違った行動とはもちろんワクチンが有効なのに打たないこと、ワクチンが有害でしかないのにワクチンを打つことをさします。
今回はヒブワクチンについてです。
「ヒブワクチン」は「インフルエンザ菌b型」からの感染の予防が期待されています。「Hib」はHemophilus influenzae type bの略で、日本語では「インフルエンザ菌b型」といいます。
名前に「菌」がつくとおりウイルスではなくて細菌です。
こちらの先生が端的に説明されています。
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<ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンの予防接種について>
一部抜粋:「皆さん、ご存知の通り、インフルエンザは菌ではないんです。インフルエンザの人の喉から出てきた雑菌なんです。ところが、5歳未満のお子さん、特に2歳未満のお子さんがかかると髄膜炎とか脳炎を起こすことがあります。だいたい、年間600人~900人ぐらいの子どもたちがヒブによる髄膜炎を起こしています。髄膜炎になって亡くなる方は少ないですけど、10%ぐらいはいます。それで予防接種をすることでかかることを防ぐことができます。ですから予防接種はした方がいいと思います。」
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また、「ヒブワクチン」の有効性について、詳しく説明しているサイトが以下になります。
ーーーーーーーーーーーーーーー(こちらから転載)
(前略)
③乳幼児の細菌性髄膜炎
このHib(ヒブ)の全身感染症のうち、最も恐ろしいのは、髄膜炎です。
1994年、小児の入院施設を対象とした行われた、乳幼児の細菌性髄膜炎の全国調査では、インフルエンザ菌が43%と他の細菌を引き離して、ずばぬけて多いことが明らかにされました。
また、上原らによる、千葉県のHib髄膜炎と全身感染症の調査だと、5歳未満の人口10万人あたりの罹患率は増加の一途をたどっており、2005年の調査では10万人対で10を超え、ヒブワクチン導入前のヨーロッパの患者数に接近しています。
2005年の感染症発生動向調査によると、全国450の基点定点から報告された細菌性髄膜炎は309例で、病原体の報告があった患者の約40%がHibでした。{太字}
現在明らかにされている、わが国のHib髄膜炎の特徴は、
① Hib=ヒブは新生児期以後の髄膜炎の原因菌の第1位です。Hib髄膜炎の発病者は、各種調査により、大体全国で年間500~600人と推定されています。(これは、2ヶ月~5歳児の1/2000がかかっているという計算になります。)
② 患者の年齢は0歳台の乳児が53%と最も多く、0~1歳で70%以上を占めています。発病のピークは生後9ヶ月で、逆に5歳以上は発病はまれになります。 (この年齢になるとインフルエンザ菌に対する抵抗力が作られるためのようです。)
③ 死亡は約5%(20人に1人は死亡します)で、20~30%にてんかん、難聴、発育障害などの後遺症を残します。
(中略)
①なぜ、Hibワクチンの導入が日本は遅れたか
1980年代、Hibワクチンが登場した頃、日本ではインフルエンザ菌b型の患者が欧米に比べて少数でした。また、新しい抗生剤が次々と登場し、インフルエンザ菌は抗菌剤で十分治療できると考えられていました。そのため、Hibワクチンの導入が見送られてきたのです。
しかしその後、Hib感染症はわが国でも増加し、1996年の全国調査では、5歳未満の小児500~600人がHibなどの髄膜炎にかかっていました。
また、千葉県の研究者の調査で1985年から10年間で、Hibの5歳未満の人口10万人あたりの罹患率は5倍以上に増加し、2005年の調査ではさらに10万人対で10を超え、ヒブワクチン導入前のヨーロッパの患者数に接近したことが明らかにされました。
さらに追い討ちをかけたのは、Hibの抗生剤耐性化です。2000年以降、Hib髄膜炎の治療薬のABPCだけでなく、CTXにも抵抗性を持つ、BLNARなどの耐性菌が増加し、抗生剤治療が困難になってきました。
このような状況下で、2007年1月26日、Hibワクチン(アクトヒブ)はようやく厚生労働省によって、製造販売が承認されました。
②諸外国におけるHibワクチンの効果
では、このワクチンはどのくらいHib髄膜炎に効果があるのでしょうか。
実はこのワクチンの効果は驚異的で、1980年に1万5000人いたアメリカの髄膜炎患者は1995年には86人に、500人いた髄膜炎の死亡者は5人に激減しました(1990年からアメリカで接種が開始されました)。(右図。第一製薬「ワクチンインフォーメーション」Vol.2、No.12から引用)
一方ヨーロッパでも、ドイツではHib髄膜炎の5歳未満の人口10万人あたりの罹患率がワクチン導入前(1991年以前)の23から、ワクチン導入後(1992~1993年)には1.9に、オランダでもワクチン導入前(1992年以前)の22が、ワクチン導入後(1992~1993年)には0.6まで劇的に減少しています。
ーーーーーーーーーーーーーーー(転載ここまで)
要するに、乳幼児の細菌性髄膜炎の原因菌のほとんどは「インフルエンザ菌」であり、「ヒブワクチン」を導入した国では細菌性髄膜炎が激減しています。
なので、「ヒブワクチン」はどこまでも有益なワクチンであります。
またこちらの記事には統計的、客観的に「ヒブワクチン」が有効であることを証明しています。
〇ヒブワクチンはインフルエンザ菌による重症感染症を予防する。
そして、「ヒブワクチン」による重篤な副作用の報告はなく、「ヒブワクチン」はどこまでも有益であるということになります。
……一般的な見解ではそのようになります。しかし、真実ではありません。
「ヒブワクチン」を打つ必要が一切ないどころか、有害でしかないので、打ってはいけません。
こちらの記事をご覧ください。
〇インフルエンザ菌b型(Hib=ヒブ)ワクチンは有害でしかない。