小児麻痺とも呼ばれる「ポリオ(急性灰白髄炎)」はエンテロウイルス属に分類されるポリオウイルスによって引き起こされるというのが定説になっています。
しかし、「ポリオ」について調べると、事実と定説に食い違いがあることがわかりました。
ーーーーーーーーーー「国立感染症研究所感染症情報センター（ポリオとは）」より転載
ポリオウイルスの自然宿主はヒトだけであり、糞便中に排泄されたウイルスが口から体内に侵入し、咽頭や小腸粘膜で増殖し、血流に入る。
血中を循環したウイルスの一部が脊髄を中心とする中枢神経系に到達し、運動神経ニューロンに感染増殖して脊髄前角炎をおこすと、典型的なポリオ症状が現れる。感染から発症までの潜伏期間は4～35日間（平均15日間）である。
我が国におけるポリオの発生は、明治以来相当数の発生があったようであるが、患者数としてとらえられるようになったのは終戦後からである。昭和35年（1960年）には大流行があり、全国で6,500人に達する患者が報告された。
このときには我が国では生ワクチンが製品として認可されておらず、昭和36年カナダおよび旧ソ連からポリオ生ワクチンが緊急輸入され、1,300万人の小児に一斉投与が行われた。同年より患者数は激減し、3年後には100人を下回った。
（中略）
ポリオ患者は昭和5５年（1980年）を最後に我が国では発生していない。
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「ポリオ」は糞便中のポリオウイルスが、何らかの形で口から体内に侵入し、感染します。
感染経路より衛生状態によって、感染する患者数が増減すると考えらます。
「腸チフス」「パラチフス」などのチフス菌も糞便によって汚染された飲食物によって感染しますが、実際「腸チフス」「パラチフス」が日本で大流行したのは、衛生状態が悪い、戦後の混乱期でした。
しかし、「ポリオ」が大流行したのは1960年で衛生状態とは関係ないように思われます。
「ポリオ」は衛生状態が悪い時には流行せず、なぜか1960年に流行したわけです。
このようなことを言うと、「流行した1960年の時点で「ポリオ」のワクチンはなかったけど、「腸チフス・パラチフス混合ワクチン」は､1970年代前半までは日本でも接種されていた（こちらより）のではないか」という人もいるかもしれません。
しかし、「腸チフス」「パラチフス」は戦後の混乱期でワクチンが全国に十分供給されていない状況下でも減少し続けています。
また、1976年に予防接種法が改定し、「腸チフス」「パラチフス」は予防接種の対象から除外されていますが、台風などで衛生状態が悪化した場合でも、「腸チフス」「パラチフス」は日本では一度も流行していません。
以下の、グラフも参照して頂ければ、「腸チフス・パラチフス混合ワクチン」がなくても、病気が流行していないことがわかります。
仮にワクチンに効果があったとしても、やはり1960年にポリオが流行したことに違和感を感じます。衛生状態が「ポリオ」の流行に関与しているとは思えないからです。
では、一体「ポリオ」が流行した原因はなんだったのでしょうか。
題名にも書きましたように、ワクチンが原因ではないかと思っています。
ワクチンの中でも特に「日本脳炎ワクチン」が「ポリオ」の流行（1960年）の原因になったと考えています。
そもそも、「ポリオ」が患者数としてとらえられるようになったのは終戦後からでした。
ーーーーーーーーー「厚生白書に見る日本のポリオの流行」より転載
わが国の急性灰白髄炎(以下「ポリオ」と略称する。)の歴史は、大正一二年に独立の疾患として死因分類上認められ、昭和22年（1947年）9月に至つて届出伝染病として患者届け出の規制が行なわれるに至つたものであり、それ以前の発生数などについてはほとんど明らかでない。
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ということは、衛生状態が悪い戦前や戦中であっても、「ポリオ」は問題視されていなかったことになります。
そして、予防接種法（1948年に公布）と連動するかのように1947年に「ポリオ」の患者届出が行われるようになりました。
以下にポリオの患者数と死亡者数の表を示します。
「日本脳炎ワクチン」は1954年に開発され、1955年に国内で生産されました。
「日本脳炎ワクチン」が生産され始めた1955年から再び「ポリオ」の患者数が増加しています。
もちろん、患者数の増減には様々な要因があるので、「ポリオ」患者の増加の原因を「日本脳炎ワクチン」だと決めつけることはできません。
○ワクチンの有効性を示すグラフの考察。正しい解釈について。
しかし、庶民の味方の振りをした「母里啓子」は「昔の日本脳炎ワクチンはすごく汚かった」と言っています。それは事実でしょう。
○ B型肝炎ワクチン、水痘ワクチン 母里 啓子さん （5分20秒）
その汚いワクチンによって「ポリオ」が増加したとも考えることができます。
そして、「ポリオ」が流行し、緊急輸入された「ポリオワクチン」の接種が開始されると同時に、推奨接種であった「日本脳炎ワクチン」の副作用が問題視されるようになり、「日本脳炎ワクチン」は接種されなくなっていったと考えられます。
だから、「ポリオ」の流行がストップしたのです。
実際、「ポリオ」が流行した数年後の1966年に「日本脳炎ワクチン」は高度精製されたワクチンが使用されるようになりました。
高度精製されていないワクチンではそれだけ副作用が大きく、問題視されていた証拠です。
なので、「ポリオ」はワクチンによる副作用である可能性が高いと考えられます。